顧客を分類してアプローチを変えているのは良い方法ですが、それでもなお、顧客毎に対応を変えているわけではありません。最もパーソナルな対応になるのは、顧客の事情に即した対応を行うことです。
顧客との交流を深め、顧客の事をよく知るようになれば、その人にどう対応していけばいいのか分かってきます。事細かに記録に残し、次に会う時にはその記録を元に対応します。
ある外国のタクシーの運転手の例です。企業の社員を恒常的に乗せることを依頼されたため、社員の特徴や性格を聞き出し、好みの朝食まで準備するサービスを行いました。お客の好みの音楽・食べ物・興味を記録し、対応するのです。
あるNPOは、寄付をDMで依頼する際に「前回は○○円の支援をして頂きました」など、個別に記載しています。
ある大規模NPOでは、マンスリーサポータになってもらうための電話で、「○○のイベントにお越し頂きましたね」など、顧客の記録に基づいて会話することで、寄付者の数が増えていきました。
優れたサービスを行うホテルや旅館は、顧客の記録をつけ皆で共有して対応しています。
自坊でも、御門徒との対応記録に基づき、この人にはこういう法話をしようと、法事で話すことを個別に住職が準備しています。管理費の振り込みの御礼状にも、体調が思わしくないと聞いていたらその旨を気遣ったり、頂いた野菜があったら美味しく頂きましたと書いたりしています。
相手に合った話や対応は、その人を尊重していること示します。
あなたは、顧客対応を顧客毎に深めていますか?