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顧客一人一人と向き合う催しを開催する2019.5.10

催しは、大きくわけて2つに分類できます。

顧客一人一人と直接向き合う催し

催しにはいろいろな形がありますが、小さなお店にとっては、一人一人との交流が深まるように行うのが、お店にとっても顧客にとっても良い結果になります。また、無理なく続けられるように負担の少ない範囲で行えば良いでしょう。

 

  • 商品やサービスをより深く知ってもらいつつ交流する 例:珈琲の入れ方教室
  • 商品やサービスと関係が無く交流する  例:工務店の子供向け自転車乗り方教室
  • 楽しんでもらって、交流する 例:音楽会の後、食事会

 

一人一人の顧客と向き合う催しは、お店とお客の幸せな関係の左上(ポジション①)にあたります。

不特定多数を対象とする催し

  • 集客のため  例:大規模商業施設が、冬の間アイススケートリンクを設営
  • 講演会・セミナーのみ  例:金融機関が行う不動産会社・工務店向け住宅ローン説明会

 

これらの催しは、顧客を、大勢の1人として取り扱いがちになります。そのため、既存顧客が参加したのであっても、来て見て帰るだけ、となるのでは、お店とお客の幸せな関係の左下(ポジション②)にあたるでしょう。

こうしたイベントは、大手のイベントと競合しますし、イベントの宣伝にもコストがかかるしで、小さなお店には負担が大きいです。

体験型イベントの例

体験型は、顧客と直接向き合う催しの代表例です。

例えば、次のような教室や講座を開いている実例があります。

 

  • 珈琲豆焙煎店 珈琲の淹れ方教室
  • 製茶店・お茶販売店 お茶の入れ方教室・お茶の飲み比べ
  • 米穀店 米粉料理教室
  • パン店 パン教室
  • クリーニング店 お洗濯教室
  • 美容室 ヘアドライヤーの使い方講座・ヘアアレンジ講座
  • 花小売店 お花教室
  • 写真館 写真教室
  • 病院 健康教室
  • ボーリング場 ボーリング教室
  • オートバイ店 ツーリング・走行会
  • 学習塾 保護者と一緒の理科実験教室
  • 英会話学校 クリスマスパーティー
  • 探偵事務所 (子供向け)探偵セミナー
  • 工務店 木工教室
  • 結婚式場 模擬挙式
  • 葬儀会社 お葬式体験会
  • 金箔会社 金箔貼り体験
  • 図書館 絵本の読み聞かせ会

メリット

顧客と直接向き合う交流の催しは、

 

  • B 顧客と会話する
  • C 自分のことを知ってもらう
  • G 顧客を助ける
  • J 顧客に分かってもらう
  • M 新規客を固定客へと進める仕組み

 

などが、全て行えます。

 

お店にとっても顧客にとってもお互いにメリットだらけです。自分なら、どんなイベントを開こうか、と考えて、是非実行してみて下さい。お店にメリットがあるだけでなく、顧客にとっても、有益だったり勉強になったり楽しい体験だったりと、人生を豊かにするイベントになるからです。

 

  1. 参加者と、より深く交流することができる。
  2. 既存顧客には、イベントにお友達と一緒にお越し下さい、と依頼しやすくなる。
  3. イベントに参加した人同士で、コミュニティを形成できる。
  4. 単なる割引による集客でないので、その分野に関心の高い人を集めることができる。新規客になる可能性の高い見込み客といえる。連絡先を取得できるので、その後、お礼状・ニュースレターを送り、繋がりを維持できる。
  5. そのお店に興味はあったが、入ってみようとまでは思っていなかった人に、試しに行ってみようという理由を与えることができる。
  6. その分野のプロとして認知されやすくなり、口コミにつながりやすくなる。
  7. 子供向け講座の場合、その分野の人的厚みの裾野が広がり、将来の顧客になってくれたり、その業界の発展に繋がる。

 

イベントを開くのには労力がかかるので、無理なく小さい規模から始めるのが良いと思います。規模を大きくしなくても、無理なく継続して開催することが大切だと思います。主催者側に大きな負担がかかるのは、結局、継続できなくなるため、やり方を変えた方が良いでしょう。

お店の商品・サービスに無関係なイベントの場合

お店の商品やサービスに関係するイベントは、自分の得意分野ですから開催しやすく、説得力を持って顧客に提示でき、お店の顧客層に近い人が参加してくれます。ただ、お店の分野と無関係なイベントを開くと、別のメリットがあります。お店の分野から縁遠い人が来店することがあり、新しくその分野に関心をもってもらうきっかけに出来ます。

○○教室の講師

自分のお店なら、自分が講師となるのが良いでしょう。

自分のお店の商品・サービスと無関係なイベントの場合、お金を払って講師に依頼する方法もありますが、他のお店と協業して、相互に講師になって○○教室を開く、という方法もあります。例えば、英会話学校と、カフェーオーナーの二人が協力して、英会話学校で珈琲の入れ方講座(英語で行うならピッタリ)を開き、カフェでは子供向け英会話講座をする、なども良いと思います。

 

カフェで英会話講座を開いた場合、カフェにとっては、今まで来店しなかったような人が集まる場合もあります。また逆に、英会話学校にとっては、学校で英会話のお試し講座をするのとは違い、このようにカフェのような別業態が主催して、別の場所で英会話講座を開くと、今までとは違った客層の人にアプローチできます。

催しが毎日あるようなカフェの例

ミニライブやコンサートが毎週あるようなカフェや、習い事や学びの会が毎日あるようなカフェもあります。そこで時間を過ごす場を提供するカフェと、小さな催しは、とても相性が良いですね。

レッドブルの例

エナジードリンクのレッドブルは、社内にスポーツイベントを主催する集団があります。単なるイベントスポンサーではなく、イベントを長期的に開催することで、アスリートからの支持と信頼を得、アスリートがレッドブルのインフルエンサー(影響力が大きい人物)になった例があります。これは大手企業の行うユニークな取り組みです。小さなお店も、固定客・岩盤固定客をサポートし続け、支持と信頼を得ることで、口コミをひろめてもらえる・顧客を紹介してもらえる、というのと同様ですね。

自坊では

講師に依頼して、習字教室をしています。習字とお寺とは親しい間柄ですし、御門徒に参加して頂いています。他のお寺では住職が将棋教室をして子供に教えていますね。

 

 

あなたなら、顧客一人一人と直接向き合うために、どんな催しを開きますか?