自筆の手紙は、相手を尊重していることを示すのに、効果的な方法です。
また、手紙の内容は、御礼や挨拶ですから、営業はしません。友人に手紙を送って、営業はしませんよね。それと同じです。
初めて顧客になってもらった時、顧客を紹介してもらった時などに送るのはもちろん、送る機会があれば送ると良いです。
まずここでは、小さなお店や非営利団体が送る手紙を分類してみましょう。
内容
- お礼 商品購入・新規来店・顧客を紹介してくれた・会費入金・寄付
- 挨拶 年賀・暑中・クリスマス
- お祝い 誕生日・結婚記念日・開店・開業祝い
- 見舞い 病気・事故
- お悔やみ 死去
形式
- 便箋
- はがき
- カード
- 一筆箋
タイミング
- 商品を送ったとき
- サービス完了後
- 会員登録をしてもらった時
- 会費・寄付を入金してくれた時
- 年始・暑中・クリスマス
- 誕生日(本人・配偶者・子供)
- 結婚記念日
- 創立記念日
- 開店・開業祝い
- 退会時
- 病気・事故
- 死去した時、家族へ
など、タイミングは様々です。
各業種での実例
- 塾 塾長から直筆で、入塾者への挨拶の手紙を出します。退塾者・紹介者へもその都度出します。
- サロン 初診のお客に、お礼状やメール
- 不動産会社 物件探しの見込み客へ礼状
- リフォーム会社 見込み客へ礼状
- 花屋 新規会員にお礼状
- NPO 寄付金のたびに、手書きの文章を添えて礼状
など、あらゆる業種で行われています。
手紙で営業をしないのが原則ですが、サロンの場合、新規顧客への御礼の手紙で、次は○○頃に受けた方が顧客にとっては良いとお店が考えるなら、そう記すのは構わないという判断をしているところもあります。
大手では、スポーツ用品のデサントが、接客のときのエピソードを含めた自筆のお礼状を送っています。お礼状だけでなく、クリスマスカードや誕生日おめでとうカード、さらにはハロウィーンの時に、自筆でコメントを添えて手紙を送っています。スポーツ用品業界のリピート率は平均で2、3割なのですが、手紙をもって来店する顧客がいたりと、リピート率がアップするのです。
自坊でも、維持管理費を支払って頂いた後、お礼状を送っています。
少なくとも、NPOのような団体が、会費や寄付金に対して礼状を送らないと会員は残念に思うでしょう。
通信販売での礼状
最近は、通信販売で購入した商品にも、礼状が添えられていることがあります。けれども、形ばかりの言葉で綴られた礼状には心に訴えるものがありません。一時期は「数あるお店の中で、お選び頂いて云々」と自分の言葉では無い文面の礼状があふれてうんざりしたものでした。そうしたものを入れるぐらいなら、ニュースレターの方が顧客は楽しめると私は思います。
あるお店では、手書きの礼状のコピーではあるのですが、地元の紹介を行い、地元にも遊びに来て下さいねと記し、地元の観光パンフレットを同封しています。上手なのは、自分のお店に来て下さいねという営業では無く、地元に遊びに来て下さいね、と手紙に書いているところです。こうしたお誘いは、商売っ気が無いので不愉快に思われません。
私は、顧客との交流は、お店の人にとって楽しい!続けることが出来る!、というものをお勧めしています。でなければ、本人にとって負担になり嫌になってしまいます。それは、結局、顧客にも伝わるものです。
顧客にとっては、自分のことを気にかける内容で、自筆の手紙は、嬉しい物です。しばらく手元に残すことも多いでしょう。
あなたなら、どのタイミングで、どのように手紙を送りますか?