概要
人との繋がりが多種多様になっている現在、紙ベースの住所録を利用するのは効率が悪く、処理の限界を迎えています。そのため、コンピューターで住所録を処理せざるをえない状態です。
ここでは、顧客マネジメントのソフトウェアの機能の1つとして、住所録を考えてみます。
個人と団体
住所録の基礎となる1つ1つの記録は、個人と団体の2種類に分けることができます。
ここでは、団体を「グループ(Group)」と表記します。
グループは、法人・任意団体・自治会・趣味の集まり・世帯など、なんらかの集まりです。
名簿の名前は、個人名かグループ名として表示することになります。
ただし、個人もグループも、同じ種類の記録として取り扱います。
この考え方では、連絡先一覧を表示すると、
種類 | 名前 |
グループ | ガンジス株式会社 |
個人 | 御縁太郎 |
個人 | 西蔵花子 |
グループ | 御縁寺 |
のように、表示される状態になります、
個人もグループも同じ列に表示して、データは同じように扱います。
あるいは、
種類 | 個人名 | グループ名 |
グループ | ガンジス株式会社 | |
個人 | 御縁太郎 | |
個人 | 西蔵花子 | |
グループ | 御縁寺 |
となります。
個人名・グループ名と表示する列が違うだけで、データは同じように扱います。
グループの構成員
あるグループの構成員は、個人か別のグループで構成されます。
例えば、○○協会の会員は個人会員と法人会員から構成されるようなことです。
ここでは、構成員は「メンバー(Member)」と表記します。
また、世帯も人の集まりですから、グループです。
例えば、田中家のメンバーは、田中太郎、田中花子、田中一郎の3人です。
お寺のご縁帳ガンジスでは、家というグループに、個人(存命・故人)をメンバーとしています。
連絡先
連絡先とは、住所・メールアドレス・電話番号・ホームページアドレス・SNSアドレスなどから成り立ちます。
個人・グループとも、連絡先は複数ありえます。
例えば、個人の御縁太郎の連絡先は、自宅・勤務先の2つです。また、勤務先が複数あれば、その分、連絡先は増えます。
お寺のご縁帳ガンジスでは、連絡先は家のみに設定します。個人には連絡先を設定しない方法にしています。
連絡先の分類
名刺に書かれている連絡先を細かく分類することもできます。ただ、その分類を利用する住所録ソフトウェアを作成しましたが、複雑な仕組みになってしまい、また、想定より利用する必要性もありませんでした。
顧客マネジメントソフトでは、細かく分類しないで利用する仕組みが良さそうです。
グループへのメンバー登録
グループには、それに所属するメンバーを登録します。
例えば、グループAにグループBを登録します。
更に、グループBにはグループCが登録されていて、グループCには個人Aが登録されているとします。
グループA>グループB>グループC>個人A
という構成も考えられます。
しかし、メンバーの階層が深くなると複雑になるため分かりにくくなるため、グループAのメンバーとして表示するのは、グループBまでとします。
顧客マネジメント
顧客マネジメントのソフトウェアは、住所録にプラスして顧客支援の機能と業界特有の処理を行えるようにしたものです。
NPOの場合は入金・寄付金の管理が必要ですし、不動産業の場合は10年20年前の記録が参照できると良いです。いずれも住所録が基礎になります。例えば、お寺のご縁帳ガンジスも家を単位とした住所録に、寺院向けの機能を組み込んでいます。
Outlookの連絡先
私は、Microsoft Outlookの住所録を長い間利用していました。入力できる項目数も多く住所録の機能は十分ですが、顧客マネジメント向けの機能はなくその利用には不向きです。