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ランクアップ会員制度2019.5.10

概要

ランクアップ会員制度は、購入金額・貢献度によって、会員間に差をつける方法です。

様々な条件を達成することで、会員グレードが変わり、それに応じて特典も変わります。

例えば、会員ランクが、レギュラー ブロンズ → シルバー → ゴールド にランクアップしていきます。

広まると陳腐化する技術だと私は考えていますが、今現在有効です。

長く有効性を保つかもしれない理由も幾つか考えられるので、もしかすると陳腐化せず、顧客管理の標準的な方法として定着するかもしれません。

ランクアップのための様々な条件

  • 購入金額
  • 購入回数・利用回数
  • 特定の商品・サービスの購入を条件
  • メルマガ受信を条件
  • 他のグループ企業の商品を購入
  • 会員になっている年数

など、様々考えられます。

特典

会員ランクごとのセールや、ポイント還元率のアップなど、業種に応じて違います。

メリット・デメリット

売り手側にとって、ランクアップ会員制度のメリットとは、

 

  1. 顧客に購入する理由を与えることができる。
  2. ランクアップの状態について、継続的に情報を提供することになるので、顧客との接点を持つことができる。

 

などです。

1は、例えば、後500円購入すればランクアップするから買おう、となることですね。

2は、お店側から、今、あなたはブロンズですが、今月中にあと500円以上購入すれば、シルバーになりますよ、とお知らせしたりすることです。

売り手側にとってのデメリットは、

  • 会員のランク管理に手間・コストがかかります。
  • ランクアップの条件を達成したのにランクアップされなかったなどのミスが発生すると、顧客はそのお店から離脱する理由になります
  • ネットでは無くリアルの場合、会員制度の仕組みの説明に時間とコストがかかり、その説明は顧客関係の構築にはなりません。商品の売り込みの説明と似たような感じになるためです。

導入するなら考えるべきポイント

概して、小さなお店にとっては、メリットよりデメリットが大きい気がします。

それでもなお導入するのなら、次の点がポイントです。

  • 顧客にとって分かりやすく、あまり考える必要の無い仕組みにする。
  • 購入金額を把握できないのなら、購入回数を条件にする。
  • 条件は達成しやすいものを用意して、すぐにランクアップできる条件を最初の導入段階にすると良いかもしれません。レギュラー → ブロンズ へは、お買い物3回でアップなど。これは、顧客にとって最初の小さな成功体験になるからです。
  • 顧客ランクアップへの達成への道のりで、今、その顧客は、どこまで条件を達成して、後何を達成すれば良いのか、顧客に分かりやすく示します。お客様を迷子にさせないためです。

ランクアップ会員制度は顧客の為になるのか?

今、大企業が行っているランクアップ会員制度は、どれもこれも複雑な仕組みです。これが顧客の為になるかというと、私は疑問に思います。

ただでさえ複雑な世の中に、屋上屋を架すような複雑な仕組を顧客に要求し、顧客の時間を浪費するのはどうかと思うのです。国や自治体の複雑な税制のために、企業も国民も汲々と対応に追われているのと似ています。複雑しすぎる仕組みは、社会にとって大変な無駄だと思います。

会員制度の仕組みを説明するコストと労力を、商品やサービスを分かりやすく伝えるコストと労力にかけた方がいいのでは、と思ってしまいます。

とはいっても、会員ランクという仕組みに人はのせられやすいのもまた事実です。また、すでにクレジットカードでは、ゴールド・プラチナカードのような制度が長く続いています。そのため、顧客管理の手法として、ランクアップ会員制度は長く有効性を保つかもしれません。

 

 

あなたなら、ランクアップ会員制度を行いますか?行うなら、どういう仕組みにしますか?