硬い文体で描かれるカルピス創業者の伝記。
読み進めるのに疲れたが、なんとも魅力的な人物なため、その逸話に心震えつつ読み進めることが出来た。
三島は僧侶であった。また、カルシウムからカル、仏教由来の言葉「醍醐(サルピルマンダ)」からピル、合わせてカルピル。それから、カルピスとなった。仏教聖典(山口益)を依頼してもいる。彼の志には、仏教の教えがある。
三島ような人物を私は思いつくことが出来る。だるまや百貨店の坪川信一(教育者)の百貨店では 「教育の商業化」「教育の生活化」が理念であった。ミツトヨの沼田惠範は仏教普及のための資金を得るため起業し仏教伝道協会を創設した。
利益の最大化を図るのでは無く、志に基づくことが結果的に商いを成功させたのだと思う。
■カルピスをつくった男 三島海雲 / 山川 徹 (著)
追記:この本を読んでから、カルピスをよく飲むようになりました。以前は、ほとんど飲んでいなかったのに・・・