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未来の年表 人口減少日本でこれから起きること2019.2.3

人口予測は正確なので、それに基づいた未来を示した書。自分が携わる業界なら知っていたことや、そうでなくても実感として理解していることが、まとまっています。

3戸に1戸は空き屋になる、というのは、地方で加速度的に空き家が増えているのを実感しているのでよく理解できる話です。老朽化した建物や建築物を補修したり撤去したりしないといけないのですが、個人も自治体もその費用を捻出することができなくなりつつあります。今でもアップアップの状態なのに、どうすればいいのか頭を抱える話です。おそらく何も出来ずに事故が増えていきます。

10の提言の中にはよさそうな案もあって、幾つか実行にうつせば効果はありそうです。

ピンチはチャンスだというのは誤りです。ピンチはピンチに決まっています。ピンチにならないようにするのが、最も優秀で、ピンチをなんとかするのはその次です。多くは、ピンチに陥ってそのまま失敗するのです。


私は、人口減少を前にすこし研究したことがあり、それ以降、日本の未来に対しては悲観的です。大きな流れには逆らわない、というのは間違いで、大きな流れに逆らうことは出来ない、というのが正確です。この書は、30年後あたりに、当たっていたかどうか再評価されるでしょうが、おおむね当たっていることでしょう。はずれるだろうと思うことの1つは、IT技術者が不足し始め、・・・というのは、違うと思います。それ以外は、現在進行中の自体が加速することです。例えば、「百貨店も銀行も老人ホームも地方から消える」というのは現在そうなりつつありますしね。


■未来の年表 人口減少日本でこれから起きること / 河合 雅司 (著)