2008年の本です。約10年前の本ですが、いまなお有効な、お客様をえこひいきする、ということを説得力ある具体的事例で解説しています。
第3章までは、今もこれからも有効です。常連客を深く知ることによって、お得意様には、その人ごとに応じた、その人にとってうれしいサービスを提供するのです。個人に応じたサービスといっても、難しいことではありません。名前で呼んだり、好みの飲み物を知っておいて今日はいかがですか?と提案したり、前のご注文はこれでしたので同じ物でよろしいですか?と顧客の取引をすぐに参照できたり、その人個人が尊重されているんだ、と感じさせるサービスで良いのです。難しいのは、そうした個人個人に対応するサービスを提供するための仕組みづくりです。まず、個人に関する情報を知る必要があります。これには、都度都度記録を取る必要があります。属人的で無く、お店全体でサービスを一貫したものにするには、その記録をデータベースで管理する必要があります。
おおむねこのような内容です。
第4章の、ランクアップカードは個人的には疑問なのですが、今なお有効です(詳しくはランクアップ会員制度で)。顧客が達成感を感じるので、顧客はうれしいでしょう。少なくとも、単純なポイントカードよりも顧客ロイヤリティが高まる仕組みです。
第5章の、ニュースレターに関することは今も有効で変わりません。メルマガは文章だけでは読まれることはなくなり、画像をふんだんに利用した記事でなければ読まれることは少ないでしょう。
また、お得意様へは、金銭的なサービスよりも心のサービスを行うことです。お得意様に、どのようなサービスを行うと良いのか、この書を読んで考えてみましょう。
■お客様は「えこひいき」しなさい ! / 高田 靖久 (著)