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顧客記録を数十年後に参照する2020.6.29

10年後、20年後、それ以上経ってから、当事者でない人が当時の顧客記録を元に対応したい時があります。お店も顧客もすでに世代交代をしていて、お店で商品・サービスを提供した人はすでになく、顧客側もその時の子供世代になっている。長く利用するモノの場合、あり得る事です。

 記載の仕方

今だけでなく、将来のお店と顧客のために記録を残す意図をもって記載します。

  • 誤解を生まないような曖昧な記述をせず、分かりやすく明瞭にします。
  • 書く時に、当事者で無い人が読んだとして不明な点になりそうかどうかを考えると良いです。
  • 現時点で誰もが当たり前と考えることは、記録に書かれない場合が多いです。そのため、将来その当たり前が失われるので、分からなくなりがちです。
  • 名前には振り仮名をつけます。
  • 記録の、作成日・作成者・修正日・修正者が分かるようにします。
  • 独自の省略のための記号は、その解説を残しておきます。そうしないと、将来誰も分からなくなります。
  • 住所や電話番号を変更した時は、変更した旨も記録しておくと、必要なときに履歴を追いやすくなります。
  • 写真や動画も、できる限り残します。

データの保存

古い顧客記録を、別にして保管することもあります。参照したい時は、それを利用できるようにして保管します。

  • 利用する顧客管理ソフト・システムが利用できなくなる可能性もあるので、今後も永続して利用されることが期待できるファイルフォーマット(ISO標準のPDFやOpenDocument)に変換しておくと良いかもしれません。
  • データを保存しておくメディアがいつまでも利用できることはありません。データを新しいメディアに移し替える必要があります。また、現在は、自社内で保存しなくても、クラウドに分散して保存しておくのも良さそうです。
  • 100年は残しておきたい記録は、長期保存に適した紙に印刷し製本しておくことも良い考えです。デジタルデータは今後どこまで維持されるか分かりませんが、紙の本は残しやすいです。自坊でも、御門徒のデジタルの記録は、本の形で残す予定です。

 

自坊では、今の御門徒との交流の記録を、次の世代に受け継いでもらうことを前提に、今の記録をつけています。未来の住職と御門徒とが、ご先祖はこうだったんだね、という話ができるようにするためです。

お寺には過去帳がありますが、それに記載されている情報は限られています。自坊では、こうした事柄だけでなく、お寺と御門徒との今を、お寺に記憶して次代に残していきたいのです。

 

 

顧客記録を数十年後にも参照できるようにしますか?