バックアップに関する情報源の中には、誤った解説や古い情報に基づいた記事も少なくありません。代表的な例を挙げます。
- RAIDをバックアップとしている解説
一部のサイトではRAIDをバックアップ手段として紹介しています。しかしRAIDは「ディスク障害への耐性」を高める仕組みであり、バックアップの代わりではありません。誤操作やウイルス感染、災害による破損に対応できません。
RAIDで構築したHDDであっても、別のストレージにバックアップを取ることが必要です。 - Windowsの「ファイル履歴」をバックアップに使う解説
ファイル履歴は、バックアップ対象外のファイルが発生するなど仕様上の制約が大きく、完全なバックアップには不向きです。そのため、バックアップ用途として利用することは推奨できません。 - 一般的な推奨ルールの過信
3-2-1ルールなどの一般的な方法は有効ですが、すべての環境や状況に最適とは限りません。利用目的やシステム構成に応じて柔軟に考える必要があります。
結論
バックアップの最適な方法は、PC環境や利用目的によって異なります。
バックアップをまだ行ったことがない場合は、まずは外部ストレージへファイルをコピーする基本的なバックアップからはじめましょう。そのうえで、徐々に仕組みを整え、正確で確実なバックアップ体制を構築しましょう。