残念ながら、別れはつきものです。
様々な事情で、退会したりサービスの継続を辞めたりするのですから、その際に感謝の言葉を送るのが、礼にかないます。
- 記念品を贈る。
- 感謝の手紙を送る。
- 直接会うか電話などで、感謝の言葉を伝える。
様々なお店・団体が、こうしたことを行っています。
特に、支援者から多大な貢献を受けるNPO団体は、しなければならないことです。
事情を考慮してサービスの継続が出来る提案をする
ダラス交響楽団(アメリカ・テキサス州)のサブスクリプション(年間チケットみたいなもの)を長年購入し支援してくれていた人たちが、深刻な不況で購入の継続ができなくなった時期があります。その時、交響楽団の担当者は、彼らに電話をかけ、今までの支援に感謝の意を伝え、次のシーズンのサブスクリプションを無料にする申し出をしたのです。彼らはその提供を受け、その翌年にはサブスリプションを再開しました。
参照:第四章 戦略的アーツマーケティングと顧客志向経営の実践-alaを事例として(2)(リンク切れ)
既存顧客の信頼を失う例
上記の交響楽団の例は、顧客のやむを得ない事情のための提案でしたが、次の例は、単に会社の都合でしかなく、顧客のことを考えた提案ではありません。
ある携帯電話会社が、顧客が回線を解約したい、というときに、大幅にディスカントした料金を提案して顧客をつなぎ止めていたことがあります。けれどもそれは、既存の長年利用している顧客にとってはメリットのある話ではありません。料金の割引は、長年の顧客に対して行うべきであって、離脱をする顧客をつなぎ止める手段にするべきではないと思います。これを知った既存顧客はどう思うでしょうか?目先の売上の維持のために、既存顧客の信頼を失うのは、小さなお店が行うべきことではありません。
感謝の言葉をもらう
逆に、交流が深まった顧客からは、自分がお店をやめる時に、お店に遠くからでも駆けつけてくれたり、退社した時にプレゼントを頂いたりします。
例えば、百貨店の外商担当が退社する時に外商顧客からプレゼントをもらったり、閉店する喫茶店に常連客が集まったりと、実例は数多あります。実際、私もカフェのオーナーが店を閉める時に、花束をもって駆けつけました。
これは、まさしく友人と同じです。そうした、友人のような関係の顧客が大勢いることが、お店と顧客との幸せな関係を揺るぎないものにし、大勢の人にとってかけがえのない他に変えることの出来ないお店としてあり続けることが出来るのです。
あなたは、退会した人やサービスの継続を辞めた人に、今までの貢献やご利用に感謝の意を伝えていますか?