お店に来店しなくなった理由は、聞いてみないと分かりません。あれこれ想像しても、本当のところは分かりません。
理由を聞くことのメリット・デメリット
理由を聞くかどうかは、メリットもデメリットもあるので、お店の考えで決めれば良いと考えます。
理由を聞けば、来店しなくなった理由が明確になり、気持ちとしてすっきりするでしょう。また、気づかなかった点も教えてくれる場合もあり、その後の改善に役立てることができます。
けれども、サービスが満足できなかった、お店の雰囲気に馴染めなかった、などと書かれていると、ネガティブな気持ちになりそうです。小さなお店は、顧客からは喜びの声をもらうのが最善であって、わざわざ自分から否定的な声を集める必要はありません。
理由を尋ねる方法
小さなお店で、○ヶ月もう来店していないなあ、と分かっても、その理由を尋ねることは難しいですよね。すでに来店していないのですから。
理由を尋ねるためには、前もって顧客の連絡先を知っておく、メールマガジン・ニュースレターを送付している、会費引き落としなど解約手続きが必要、のようにしていれば、理由を尋ねる機会があります。
- 顧客の来店が途絶えたら、失客と判断する前に、休眠客として考えるのがセオリーです。そのため、「休眠客へアプローチを行っている」のように、休眠客へ手紙を出したりします。その際、場合によっては手紙の中で理由を尋ねることができるかもしれません。
- メールマガジン・ニュースレターを停止してもらう際に、理由を尋ねることが出来ます。
ある住宅メーカーでは、メールや郵送物を定期的に送っていますが、ネットで停止できるようにし、その際、停止理由をアンケートで聞いています。
小さなお店もこの方法を行えます。お店から定期的にメールマガジンやニュースレターを送付し、その停止手続きをネットで行ってもらいます。その際、停止理由をアンケートで聞けばよいでしょう。本音の理由を書いてくれるかどうかは分からないですが、引っ越した・不要になった・使わなくなった・他の商品を利用している、と言った理由は率直に書いてくれそうです。 - わざわざ解約手続きをしなければならない仕組みでは、その際に解約する理由を尋ねることが出来ます。
会費を口座引き落としにしていれば、退会するには顧客が連絡する必要があります。その際、聞くことも出来ます。あるいは、今まで参加してくれていたことへの御礼状を送り、その際、アンケートを同封することも出来ます。
アンケートによる回答
業界ごとで、失客の理由は調査されています。例えば、調査方法によって変わるのですが、ある調査では、美容室の失客はイメージ通りの仕上がりにならない、というのが最も多い理由です。小さなお店も、一般的なアンケートで尋ねた場合、その多くは業界で調査された様々な理由の範囲内で収まると想定されます。
けれども、アンケートによる回答は、顧客の本音を表しているとは限りません。人は、言いやすいもの、回答しやすいものを答えがちです。顧客にもはっきりと分からない言葉にならない理由の場合もあります。
それならば、失客した場合、顧客に御礼を渡してでも、その理由を詳細にヒアリングすれば、継続して取引して頂くためには具体的に何をどうすれば良かったのか、ということが明確に分かるでしょう。それを実行したのが、解約の多さに悩んでいたWOWOWです。解約者に深くインタビューを行い、「本当の解約理由」を知ることが出来ました。
失客した場合、その理由を聞いていますか?