業種にもよりますが、新規顧客に短期間のうちに何度か来店してもらえると、その人は固定客になりやすくなります。そのため、再来店を促すための方法がいくつも解説されています。
けれども、交流が深まっていない段階での新規客に、再来店を促す言葉は、営業と同じ意味合いになります。新規客に「またお店にいらして下さいね」と言うことは、あまり顧客の心に残るものにはならないですよね。岩盤固定客に「またお店に来てね!」と言うことは、友人に「また遊びに来てね」という感じと同じです。
実際のところ、顧客にとってもお店にとっても良い方法は何でしょうか?
御礼の手紙を出す
法事などで、人の訪問があると、わざわざお越し頂いて本当にありがたいと思います。その気持ちで、後日、礼状を書くことがありますよね。顧客への礼状も同じです。御礼の手紙は礼にかないます。
参照:手紙を送る
気遣う
友人と会った時に体調が悪そうだったら、後々、回復した?とか気遣いますよね。それと同じです。お店も、来店したその日だけでなく、電話をしたり手紙を送ったりして、後々に顧客を気遣えば良いのです。
- 治療院などは、ある程度期間をおいてから、体調を尋ね気遣う電話をするところもあります。
- 美容室やサロンでは、アフターフォローで、気になることはありませんか?など尋ねます。
- 商品を購入して頂いた方へ、その商品で困ったことはありませんか?不具合はありませんか?と尋ねます。
電話は顧客の都合のお構いなしなので、顧客によっては手紙が好まれる場合も多いでしょう。
新規顧客へは「お店にまた来店して下さいね」ではなく、顧客の気持ちに寄り添うアプローチ(交流のアプローチ)が良いだろうと私は考えます。それが、結果的に再来店に繋がるのです。
再来店を促すが、交流とは関係の無い仕組み
- 後2回の来店で、例えば500円の金券になるポイントカード(来店3回で金券になるので来店の動機になりやすい)。この方法は、現時点で有効な技術ですが、皆がすると有効性を失う感もします。
- 期間限定の次回利用できる割引券・一品サービス券
これらの仕組みは、交流とは関係ありませんが、再来店を促すので、2回目・3回目の来店の中で、顧客の話をよく聴き、交流を深めるきかっけにはできます。
交流のアプローチが行いにくいお店の場合
例えばカフェやパン店などのお店ではどうするのが良いでしょうか?こうした業種の個人のお店では、顧客情報を登録してもらう仕組みがなく、お店からのアプローチを行うことが出来ず、新規顧客からの自発的な再来店を期待するだけのところがほとんどです。そうした状態なら、SNSは良い方法です。SNSで登録してもらうなら、新規顧客にすぐに御礼を伝えることができます。また、そのまま交流を続けることができます。では、SNSで繋がらず、連絡先も分からない新規顧客にはどうすると良いでしょうか?この場合は、顧客が、お店のブログ・SNSを見たり、お店のニュースレターを読んだりすることを期待する。あるいは、渡した金券・サービス券などの利用を期待する。こうしたことしかなさそうです。やはり、最初の来店時に、顧客の連絡先を教えてもらう・SNSに登録してもらう仕組みがなければ、お店から新規顧客に再来店をしてもらう手段は限られます。つまり、交流を深める機会が失われるということです。それは、お店にとっても顧客にとっても残念なことですから、顧客と繋がる仕組みを整えて、交流のアプローチを行いたいところです。
あなたのお店では、新規顧客に再来店をしてもらうために何を行いますか?