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顧客との取引を記録する2020.1.11

顧客との取引を記録すると、次のことが達成できます。

会話のきっかけにできる

花屋さんでは、「○○様、先月の花束は喜んで頂けましたか?」と聞けます。友人のような関係だと、ざっくばらんに「○○さん、先月の花束は、喜んでもらえました?」ですね。 

電気店なら、「3年前に取り付けたエアコンの調子はいかがですか?」です。

 

顧客は、自分を気にしてもらっている、尊重されている、と実感します。顧客をよく知っているなら、他の話題から会話をスタートできますが、まだ知らない時は、前回の商品やサービスの感想を尋ねると、会話のきっかけにできます。

手堅いサポートができる

数年後、10年後のサポートでも、うろ覚えで無く、記録による対応ができます。

例えば、工務店なら、施工の概略がすぐに分かるように顧客管理ソフトに登録します。すると、顧客からサポート依頼の電話があった時に、「月に雨漏りを直したところですね。また、雨漏りがするのですね。担当は××でしたので、電話をかわります。」と、できます。最初の対応はこれで充分です。詳しいことは、時間をおいて当時の記録を調べます。工務店にとってはたくさんある工事の1つですが、顧客には大きな出来事です。顧客は、分かってくれているのを期待します。

商品の耐用年数や消費サイクルに合わせてお知らせできる

クリーニング店の例。固定客が2ヶ月も来店しなかったら、出し忘れているのかもしれません。記録から最終来店日が分かるので、「出し忘れていませんか?」の案内(休眠客向けの呼び戻しハガキなど)を送れます。

仕出し店の例。「この人から、この年にお食い初めの注文があった。だから、今年そのお子さんは幼稚園になるな、それならこれを提案しよう」とできます。

参照:製品の耐用年数が近づいた時に、案内する

休眠客が分かってアプローチできる

来店しなくなった顧客へアプローチできます。顧客との最後の取引が分かるので、対処のタイミングが分かります。一度は利用してもらっているので、休眠客へ交流のアプローチをすると、再び、利用してくれる人も多いです。

参照:休眠客と交流を再び始める

次回の取引の参考にしたり、新しい提案をしたりできる

眼鏡店は、カルテをつけます。新しく眼鏡を作る際に、前の眼鏡と比較できます。例えば「前は近眼向けでしたが、今回は遠近両用です。それで、見え方がこうなります」などですね。

また、「この人はこうした好みだから、次はこれを提案しよう」と出来ます。呉服店では、前に撮っておいた着物の写真を見せながら、「前にこの着物をご購入頂いたので、それに似合う帯はこれですね」ということもあるでしょう。

ある仕出し店は、電話で「前回と同じもので」という注文にも、注文記録を残しているので対応できます。また、「前回がさび抜きだったら、今回もさび抜きにしましょうか」と提案できますね。顧客に寄り添った対応をすると、「このお店は自分に合っている・自分を分かってくれている」と実感してもらえます。

トラブルを防ぐ、解決する

取引での説明・約束は、取引記録とします。

取引の過程を記録すると、交渉中・取引後、言った言わない・説明と異なるという主張を防ぎます。問題が大きくなりません。

不動産取引は、交渉する時に顧客への説明や約束があり、記録しないと、契約書類に盛り込めません。あるハウスメーカーは、顧客との打ち合わせで約束したことは、紙に書いて相手に渡します。そうしないと、トラブルが起こるのです。

技術やサービスの向上ができる

美容室では、カット後、写真を撮らせてもらい技術の向上に役立てます。

出来たことを記録し振り返って、自己肯定感を高め、行動につなげる

うまく出来たことを書いて、自分で自分を認め、自己肯定感を高めます。そして、次はどうしようと考えて、行動に繋げられます。目標の達成には、行動しなければいけません。その行動を促すのがこの振り返りです。(対応記録でも同じです)

参照:出来たことを記録し振り返る

失敗の記録を振り返って、失敗を減らせる

取引やサービスでの失敗を記録し振り返ることで、失敗を減らせます。学びの糧になり、自身が成長できます。(対応記録でも同じです)

参照:失敗を記録し振り返る

分析できる

売上高や来店回数を集計し、顧客を分類できます。例えば、お得意様は人、休眠客は人とわかります。

取引記録から顧客を抽出できるので、次のようなことが出来ます。年間5000円以上を利用している顧客に、5月から6月にかけてニュースレターを渡したいとします。5月中は店頭で渡します。5月に来店した人は取引記録から分かるので、6月に残りの人に郵送します。これにより、郵送費を減らせます。

参照:顧客を分類し、交流方法を変える

忘れても構わない

記録につければ、忘れても構いません。忘れていけないと思っていると、心安らかにはなりません。忘れてしまっても良いと思うと、楽なのです。将来、記録を読めば記憶を思い出しやすく、記憶が曖昧でも記録から顧客に対応できます。(対応記録でも同じです)

自坊の住職も、記録をつけて安心しています。

 

以上、取引記録で達成できる事柄です。

取引記録をつけるために

高額な商品・サービスは取引記録をきちんと残すべきですし、記録にかける時間はあるでしょう。顧客もそれが当たり前として話をしてきます。

単価が低く種類も多いなら、購入記録はレジと連動しないと難しいです。それが出来ないなら、合計金額と概要だけの記録で十分でしょう。

取引記録をつける理由

取引の記録をすぐに確認できると、サポートなどの取引の質が高まり、顧客は満足します。顧客の期待に応えるために、取引を記録するのです。