研究に人生を捧げている最中の人の話。
こうして自分の好きな研究に没頭し、他のことを全て捨てても研究に生きる。このような人は世の中にいることは知っています。けれども、うまくその研究で生活を成り立たせることが出来る人は稀だというのも知っています。この書の研究者は、本人のバイタリティによって道を切り開きました。その過程が書かれたものなので、感動することは間違いないわけです。
けれども、本人がどのような努力を払っても、大きな壁を乗り越えることはできなかった人達は、一人の成功者の裏に大勢います。彼らが語るとしたら何を言うでしょうか。努力は必須条件だけれども、成功が約束されるものでは無い。努力しても報われないことは多い。
競争相手が多い分野では、本人の努力ではどうしようもない状況なのですから、本人の責任では無いのです。
ところで、バッタの追跡には、民間のドローン、それでは性能不足なら、アメリカ軍の軍用のドローンのようなものを使うと便利な気がします。
■バッタを倒しにアフリカへ/前野 ウルド 浩太郎 (著) /光文社新書