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商品・サービスを利用するのに必要な・しやすくなる道具を貸し出している。2018.11.23

概要

自社の商品を利用するのに必要な・しやすくなる道具を無料・格安で配布している」と似ていますが、これはレンタルです。

目的はおおむね3種類に分類できます。

  • 自社の商品・サービスの利用を促進するため
  • 貸し出した道具を試してもらってその道具を購入してもらうため
  • 教育・啓蒙のため

自社の商品・サービスの利用を促進するため

製麺製造の会社が、イベントでうどんの販売をしてもらうため、無料で道具の貸し出しをしています。うどん・スープの食材はその会社から購入してもらいます。素人でも出来るように、販売の手順のマニュアルもありと、至れり尽くせりな仕組みです。これなら一から揃える必要が無いので、未経験者ばかりのグループにとっては便利ですね。

 

精肉店では、バーベキュー用道具・ビールサーバーの貸し出しをしているところがあります。いつもそのお店を利用している人だけでなく、遠方からバーベキューをしにその地域に遊びに来た人にとっても、現地でお肉・バーベキューセットを調達できるので便利です。

 

米穀店では、土鍋を貸し出していたところもありました。いつも電気釜で炊いたご飯を食べているお客さんは、土鍋で炊いたご飯を食べると美味しさにびっくりするそうです。

 

ある美容室では、着付け・ヘアアップをするお客様向けに、着物の無料貸し出しをしています(肌着のクリーニング代は別途)。


ある仕出し店は、お弁当を売るだけではありません。法事で必要になるグラス・湯飲み・座布団などの備品を貸し出したり、さらには送迎用バスを手配します。これらの道具は、多くの人が集まる時に必要な物を揃えていない家にとっては、一から準備をしなければいけないわけです。こうした借りることができるサービスが無いと、仕出しを頼もうとは思わず外で会食になるでしょう。ですから、仕出し店にとっては、自分の分野の領域に顧客を引き込むための良い方法だと思います。


ホームセンターでは、電動工具や物を運ぶための軽トラの貸し出しをしています。もちろん、自社の商品を利用しやすくし購入してもらうためです。

 

ある写真館では、撮影用衣装を貸し出します。例えば、七五三衣装を無料で、外出するなら有料で。


ある不動産会社では、バンを貸し出して引っ越しにも利用できるようにしています。


レジャーホテルでは、美容・健康器具の無料レンタルの他、コスチュームの無料レンタルなど、そのホテルの利用を促進するサービスが多いです。顧客管理とは異なりますが、レジャーホテルで食事の提供はよくあるサービスです。江戸時代の出会い茶屋でも、食事がついたりしたので、変わらない点ですね。


民間だけで無く、行政や公的団体も貸し出しサービスをしています。三重県上野森林公園では、ザリガニ釣り道具の貸し出しをしています。石川県の行政は、里山づくり活動のために鎌やのこぎり・ヘルメットなど必要な道具を貸し出しています(これはボランティア活動を支援するためになるでしょう)。

 

これらの例はいずれも、顧客にとっては、一度きりの利用であったり、多くの数が必要だったりするので、購入しても次に使う機会があまり無く、レンタルが適切なのです。

教育・啓蒙のため

博物館が、教育用に教材を貸し出しています。国立民族学博物館は、『こどものための、持ち運びできる小さな博物館』という意味の「みんぱっく」を貸し出しています。例えば、インドの文化・生活を理解してもらうために、日常用に着る服のサリーやインドの絵本・楽器などが、インドの「みんぱっく」に入っています。こうした外国の文化の物を渡して、子供たちに自由に着てもらったり触ってもらうのは、興味・関心を引くのにとても良い方法だと思います。
青年海外協力協会では、「地球生活体験学習」教材を貸し出しています。これは、教育のためでもありますが、販売もしているので、貸し出した教材を試してもらってそ教材を購入してもらうことに繋がります。

貸し出した道具を試してもらってその道具を購入してもらうため

私は、お寺以外に、カフェと珈琲豆店において、顧客マネジメントの各種方法をどう適用できるか考える事が多いです。カフェについてはカフェ好きだからですが、珈琲豆販売店での顧客管理を考えるのは、珈琲豆焙煎業をしたいというわけでは無く、珈琲が好きで豆屋さんで豆を買うことが多いからです。


今回は、この記事の方法である「道具の貸し出しをする」というのを珈琲豆販売店に適用するとどうなるか、と考えてみました。結論は、珈琲豆販売店は、豆を挽くミルを貸し出すのが良いです。珈琲を淹れる直前に豆を挽くのが、とても美味しく淹れる方法です。けれども、粉のまま買って保存している人も多いのです。手挽きコーヒーミルは数千円で買えますが、そのミルを買うと美味しく淹れられると頭では分かっていても実感として無いため、粉のままで淹れている人にとっては、買うまでに至らないのです。ですから、道具を貸し出して体験してもらうのが、口で説明するより納得してもらいやすいです。ミルだけでなく、コーヒーポットも貸し出し対象に含めると良いと思います。
もちろん、顧客にさらに美味しい珈琲を淹れることができるようになってもらうと、コーヒー豆の消費が増えることは間違いありません。
これはミルを無料・格安で配布するのと同じ理屈です。貸し出しもするし、格安でも配布する、というのが2段構えの良い方法だと思います。

パン屋さんの場合は?

パン屋さんが道具の貸し出しをするとしたら?と考えてみました。パンを美味しく食べてもらう道具、が正解だと思います。例えば、高級トースター・高級オーブンがいいかもしれません。バルミューダ製の高級トースターはパン好きなら気になると思います(私もそうです)。けれども、買うまでに至らない人も多いです(まさしく私)。それを試しに借りることが出来るなら、喜んで行く人もいると思います。あるいは、家電のバターメーカーがいいのでは、と思います。生クリームを瓶に入れて振ることでバターを作ることが出来ますが、これは正直言って力業。毎回そうしようと思うものではありません。となると、機械で作ってみるとどうだろう?試してみたい!と思う人がいるでしょう。手作りのフレッシュバターは、市販のバターとは違った美味しさですから、顧客にとってパン食の世界が広がります。

貸し出しの方法

  • 壊れたときのため、無くした時のため、保証金(デポジット)をとるところもあります。
  • 買い出す際の状態のチェックのため、数量・種類の確認のため、その時点で全体の写真を撮っておくと良いかもしれません。
  • 貸し出した道具で、怪我をさせないために、安全に取り扱うのに注意を要するのは避けるべきです。
  • 貸し出す道具が手入れされていないと、無料で貸し出したとしても、失望されてしまいますから、道具の保守の仕組みも考えておきます。

 

 

何を貸し出すと喜ばれるか?それを知るには、顧客に聞くのが一番です。

 


あなたなら、何を貸し出しますか?